書評: イーロン・マスク 未来を創る男
読んだ本
イーロン・マスク 未来を創る男
イーロン・マスク 未来を創る男 | アシュリー・バンス, 斎藤栄一郎 | ノンフィクション | Kindleストア | Amazon
「我々はエンジニアリングと科学の豊富な知識を身につけるべきです。また、リーダーシップを育み、物事を前に進め、人を動かし、資金を調達すると言ったMBA的なトレーニングやノウハウも必要です。」
2017年ごろまでのマスクの話。
今でこそ電気自動車やロケットなど規模の大きなビジネスをしているが、もとはPayPalの出身だったのだ。
結局元手となる資金を既にどこかで稼いでいたのだな。
もちろん会社を立ち上げてからはVCなどからの出資が重要となるわけだが。
マスクのように大きなビジョンを掲げてそのために全身全霊を尽くす生き方には憧れもあるが、それが自分にとって幸せかというと必ずしもそうではないと思う。
ある程度のワークライフバランスが担保されていないと自分は (そして大半の人が) 耐えられないだろう。
しかし社会を変える仕事をするというのは素晴らしい。
若さゆえかもしれないが、自分も社会に大きな変革を与えるような人間になりたいと考える時もある。
もちろん会社の中で歯車として働くことも重要であるし、大抵の人はそのような道を歩む (悪い意味ではなく、そうでないと実際困る)。
しかし自分がリーダーシップを発揮して、より良い社会へと人々を牽引できるようになりたい。
新卒就職はそのための第一歩となる。
エンジニアか?コンサルか?
単純に考えて、宇宙ビジネスに関わりたいなら宇宙ベンチャーでエンジニアになるのが最短だと思う。
しかし、今の自分もそうだが、持続可能な社会が保証されていない今の世の中の段階で、呑気に宇宙開発などと言える自信はない。
だからまずはITコンサルとして企業の無駄をなくし、生産性を向上し、日本の経済力を高める。
エネルギーや食料の無駄をなくすためのシステムを導入する。
やれることはたくさんある。
技術のマニアックなことは技術そのものに興味のある人間がやはり最も輝くと思うので、適材適所という点でも、理学博士の自分は課題発見やコミュニケーションにリソースを割く方がいいだろう。